春眠暁を覚えずとは、よく言ったもので、最近、よく眠れます。いや、すでによく眠れるを通り越て、やたらと眠いです。
若い頃は、わりと睡眠時間を削る事に躊躇のないタイプではありましたが、おっさんになると、身も心も無理が出来なくなり、今では、怖くて、そんな事はしようとも思えません。恐らく、今、徹夜でもしようものなら、二三週間はまともに働けなくなるのではないでしょうか。
そんなこんなで、ちょっと「理想の睡眠スタイル」について考えてみました。
まず、おっさんになって思った事なんですけど、この睡眠というのは本当に不安定極まりないもののように思えます。
例えば、「一日7時間の睡眠が必要」と言われても、それじゃあ、夜11時から朝6時の間に布団に入れば大丈夫かと言えば、実際は、布団に入っても寝付けない時もあれば、夜中に目を覚ます事なんてのもよくあります。この辺りの予測不能の未睡眠時間が、積み重なるとなかなかの負担になってきます。
…とはいっても人間なので、眠れない時間を無理やり眠ろうとした所で、やっぱり無理なんですよね。大体、「頑張って眠る」って言葉自体が、なんだか「急いで遅れろ」みたいな感じで、ちょっと矛盾を感じますからね。
だから、私の理想的な睡眠としては、まず、一日の何処かでたっぷり眠るための時間…、強いていうなら「大睡眠」みたいな時間をとっておきます。その大睡眠の内訳は、最初っから寝付けなくてゴロゴロしている時間や、朝、布団から出られなくてゴロゴロする時間であわせて1時間程度、本来、一度に取れたら理想的な睡眠時間、私の場合は7時間程度をまぜて、都合、布団から出る時間から逆算して8時間前に寝室に移動するようにします。大睡眠の中で、未睡眠時間が予備用の睡眠時間を超えた分は、昼寝用の小睡眠で補充って感じでしょうか。ようは、未睡眠の時間が増える事を前提の上で、ダラダラと布団で過ごす時間も睡眠時間に含めて確保するというだけの話なんですけどね。
けっこう、若いころは、忙しさにかまけて「〇時間横になっていたから、眠いのは錯覚」とか「眠らなくても、死にはしない」「目を瞑っている時間も眠っている時間」とかほざいている時期もありましたが、そういう事ばっかりやっていると、確実に年をくってから影響って出るんですよね。勿論、年くわなくても、トータルで見た作業効率はかなり落ちますしね。
結局、睡眠時間削って出した成果って、睡眠不足の影響でのミスの修正や、作業効率の低下、回復にかかる時間、体を壊した時の医療費や減ることになる寿命…、その変を引き算すると、たっぷり睡眠時間をとって生きているのとトントン、もしくはマイナスになっているのかななんて気もします。
こんな風に思えるのも、おっさんになって「所詮、睡眠時間がっつりとろうがとるまいが、ご飯抜こうが抜くまいが、自分が出せる成果に、大した違いはない」なんて感じで、一種の諦めみたいな物が生まれて、「どうせ同じなら、元気に生きている方がいいや」って思えたからって気もします。
逆に言えば、自分が若い頃、誰からかか、同じような事を言われても、その頃の自分だったら、やっぱり睡眠時間削っても成果だそうとしたり、眠るのが惜しくて趣味に没頭したと思います。
無理をせずにはいられない時代のパワー、無理をする気にならない時代の程よい諦め感、どっちが良い悪いと言い切れる物でもないんでしょうね。